塚本晋也監督の最新作『ネルソンさん、あなたは人を殺しましたか?』が9月11日より全国8館で公開され、公開3日間で動員7974人、興行収入1223万9160円を記録。極めて限られた上映規模ながら、各劇場で連日満席が続く異例のヒットスタートとなった。(興行通信調べ)

興行は日を追うごとに勢いを増しており、初日は動員2123人・興収308万7680円、2日目は2707人・416万3360円、3日目には3144人・498万8120円を記録。土曜日は前日比134.8%、日曜日も119.8%と伸び、まさに右肩上がりの推移を見せている。
本作は、ベトナム戦争に従軍したアレン・ネルソンが、自身の戦争体験と帰還後の葛藤をつづったノンフィクション書籍を原作に、“戦争参加者の傷”に真正面から向き合った作品。ニューヨークの貧しい家庭に生まれたアレンが18歳で海兵隊に入隊し、ベトナム戦争の最前線へ。帰国後も戦場の記憶に苦しみ、日常生活さえ失っていく姿を描く。
主演はブロードウェイミュージカル「RENT」のオリジナルキャストとして知られるロドニー・ヒックス。『シャイン』『英国王のスピーチ』のジェフリー・ラッシュが精神科医ダニエルズ役で共演し、リリー・フランキーも日本人・黒井役として全編英語での演技に挑んでいる。
鑑賞後の評価も高く、上映館の少なさとは対照的に口コミが着実に拡大。公開初週から客席が埋まる上映回が相次ぎ、作品への評価がそのまま週末の伸びにつながった形だ。
本作は第83回ヴェネチア国際映画祭コンペティション部門にも出品。さらに現地では、高校生20人が選出する独立賞「金の小獅子賞」を日本映画として初めて受賞する快挙を達成した。
わずか8館から始まった公開ながら、興行成績は日を追うごとに上昇。作品評価の高さと口コミを武器に、今後上映館がどこまで拡大していくのかにも注目が集まる。
