是枝裕和監督が藤本タツキの同名漫画を実写映画化した『ルックバック』が9月11日に公開され、公開3日間で動員9万6605人、興行収入1億4412万6160円を記録した。全国358スクリーンで上映され、週末動員ランキングでは初登場5位となった。(興行通信調べ)

本作は、『チェンソーマン』で知られる藤本タツキが2021年に発表した同名漫画を実写映画化した作品。漫画を描くことが好きな藤野と、不登校ながら圧倒的な画力を持つ京本。漫画へのひたむきな思いで結ばれた2人が過ごす13年間を描く。出口夏希と蒔田彩珠がダブル主演を務め、是枝監督が監督・脚本・編集を担当。全編フィルムで撮影された映像も大きな特徴となっている。
アニメ版対比63%、原作ファンの流入は控えめか
是枝監督作品としては、今年公開された『箱の中の羊』に続き、初週興収が2億円を下回る出足となった。大手メジャー配給ではないK2 Pictures作品として見ればかなり健闘している一方、藤本タツキの人気作を実写化した話題性を考えると、やや控えめなスタートと言えそうだ。

2024年に公開され、最終興収20.4億円を記録した劇場アニメ版と比較すると、実写版のオープニング興収は約63%の水準。原作自体の知名度は非常に高いものの、現時点では原作ファンやアニメ版ファンから実写版への流入がやや控えめだった可能性もある。
作品評価は高水準、口コミで巻き返せるか
一方、作品そのものへの評価は高い。Filmarksでは4.0、映画.comでは3.9、Yahoo!映画でも4.0を獲得しており、出口夏希と蒔田彩珠の演技や、是枝監督による映像表現を評価する声が目立つ。

さらに、第83回ヴェネチア国際映画祭では、映画祭から独立した団体や審査員による公式独立賞で5つの受賞・表彰を獲得。国内外で作品性への評価を高めている。
9月18日からは入場者プレゼント第2弾として、全64ページの小冊子「Special Booklet Volume 1」の配布もスタートする。初動こそやや落ち着いた数字となったものの、作品評価の高さを追い風に、口コミでどこまで話題を広げられるかが今後のポイントとなりそうだ。
