映画『急に具合が悪くなる』が、第99回米国アカデミー賞国際長編映画賞の日本代表作品に選出された。
日本映画製作者連盟は8月25日に選考会を実施し、申請のあった8作品の中から濱口竜介監督の『急に具合が悪くなる』を選出。今後、各国・地域の代表作品とともに本選ノミネートを目指すことになる。

本作は6月19日に公開され、8月23日までに観客動員23万6219人、興行収入3億3860万6580円を記録。上映時間196分という3時間を超える長尺作品ながら、公開以降は満席回が続出するなど高い支持を集めた。
さらに、大手シネコンでの上映が終了した後も勢いは途切れず、現在もミニシアターを中心に動員を伸ばし続けるロングランヒットに。複数回劇場へ足を運ぶリピーターも多く、口コミを中心にじわじわと観客を広げてきた。
『急に具合が悪くなる』は、がんの転移を経験しながら生き抜く哲学者・宮野真生子と、人類学者・磯野真穂が交わした20通の往復書簡を原作とするドラマ。パリ郊外の介護施設で施設長を務めるマリーニルーと、がん闘病中の舞台演出家・森崎真理が出会い、交流を深めていく姿を描く。
マリーニルーをヴィルジニー・エフィラ、真理をTAOこと岡本多緒が演じ、清宮吾朗役で長塚京三、窪寺智樹役で黒崎煌代が出演する。
本作は第79回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にも出品され、ヴィルジニー・エフィラと岡本多緒がそろって女優賞を受賞。岡本は日本人として初めて同映画祭の女優賞を獲得する快挙を成し遂げた。
196分という上映時間は、劇場側にとって1日に設定できる上映回数が限られるなど、興行面では決して有利な条件ではない。それでも満席回を重ね、大手シネコンでの上映終了後もミニシアターへ舞台を移しながら数字を伸ばしている点は、本作の強い支持を物語っている。
