『劇場版 魔法少女まどか☆マギカ〈ワルプルギスの廻天〉』は、公開初週3日間で動員53万4000人、興行収入9億3900万円を記録。しかし、2週目の週末3日間は動員21万7000人、興収3億6400万円まで低下した。

興収は初週比約39%、つまり約6割減。公開10日間の累計興収15億3795万9580円のうち、実に6割以上を最初の3日間だけで稼いでいることからも、現時点では明らかに初動へ需要が集中した“超初動型”の推移となっている。
背景として大きいのは、やはり13年ぶりとなる完全新作だったことだろう。長年続きを待ち続けてきたファンにとって公開直後の鑑賞優先度は極めて高く、初週末にはそうした待望需要が一気に押し寄せた。その爆発的な初動の反動が、2週目の大幅な下落として表れた側面は強そうだ。
ただ、この動きが『まどマギ』だけに起きているわけではない。今年公開された『機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ キルケーの魔女』も、初週3日間の8億4900万円から、2週目は3億6000万円まで低下。『まどマギ』の3億6400万円とは2週目の週末興収がほぼ同じで、初週からの下落率も近い。
熱量の高い固定ファンを抱えるアニメ映画では、公開直後に需要が集中しやすい。『閃光のハサウェイ キルケーの魔女』は2週目終了時点で累計14億円を突破し、そこから最終興収27.3億円まで約1.9倍に積み上げた。2週目に大きく数字を落としたからといって、その後も同じ割合で下落し続けるとは限らないことが分かる。
『まどマギ』にも明るい材料はある。入場者特典第2弾「蒼樹うめ描きおろしミニ色紙風カード」の配布が始まった9月5日(土)は、前週土曜比で7割近い水準を維持。特典需要による明確な押し上げも確認できている。

つまり、2週目までの『まどマギ』があまりにも初動型なのは間違いない。一方で、その大幅減には13年ぶりの新作を待ちわびたファンの駆け込み需要という特殊事情もあり、ここから先も毎週同じ規模の下落が続くとは考えにくい。
公開10日間で15億円を超え、同時期の『閃光のハサウェイ』を上回っているだけに、本当に重要なのは3週目以降だ。前作『叛逆の物語』の最終興収20.8億円までは残り約5.4億円で、まずは前作超えが十分に見える位置まで来ている。
仮に『閃光のハサウェイ』と同じように2週目終了後から約1.9倍まで伸ばした場合、『まどマギ』は最終29〜30億円前後が一つの目安になる。初動需要が一巡した後、入場者特典によるリピートや口コミで下落幅を抑えられるか。ここから粘り強い推移へ切り替えられれば、30億円前後を一つのラインとして、さらに興収を積み上げていく余地は十分にありそうだ。
